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2007-08-01 Wed 11:51
メーオにはとても仲の良い友達がいた。
彼女の名前は、順子ちゃん。 もちろん源治名で、本名は知らない。 順子ちゃんは、メーオのお店がある区画の入口のところで働いていて、私がメーオのところに遊びに来ると、冗談で、「3Pしない?」と、いつも私を茶化していた。 その順子ちゃんの誘い(誘いと言っても、順子ちゃんは本心じゃないのだが)をすり抜けて、メーオの所に行くのが、大げさだが、私にとって、ちょっとした儀式のようになっていた・・・ 順子ちゃんは、素朴な田舎臭さが残った女性で、お世辞にもかわいいとは言えなかった。 持ち前の明るさがなければ、あまり日本人男性は寄り付かないタイプの女性であった。 それこそ、黄金町に来た当初は、初もの好きなお客さんが付いていたようだが、2・3か月もたつと、あまりお客さんもつかないようになっていたようだった。 黄金町で働いて、お客がつかないとうことは、月単位で、莫大な借金が膨らんでいくという事を意味する・・・ しかし、ある時、私がメーオのお店に行くと、その日は、順子ちゃんの「3Pしない?」攻撃がなかった。 正確に言うと、順子ちゃんのお店には、別の女性が働いていた。 私は、「順子ちゃんは病気なのだろうか?」と勝手に推測し、メーオのところに行った。 順子ちゃんの「3Pしない?」攻撃は、最初のころは、うっとうしく感じていたが、いざ無いとなると、それはそれでさみしいものだった(笑 順子ちゃんに笑わしてもらい、笑顔でメーオに会いに行くというロジックが、私の中には既に出来上がっていたのだろう・・・ そしてメーオと遊んだ後、何気なく、順子ちゃんのことをメーオに聞いた。 私としては、勝手に順子ちゃんが病気で休んでいると思っていたので、順子ちゃんの容体が心配だったからだ。 しかし、メーオからは、私が想像もしてなかった言葉が返ってきた・・・ 「順子ちゃんは、別のお店に売られたみたい。」 「昨晩、嫌がる順子ちゃんを、東北のママさんが連れて行ってたから。」 ・・・・・・・・・・・・・・・・ 順子ちゃんは、メーオと同じママさんが、タイから連れて来ていたのだが、あまりお客がつかなかったので、黄金町ではなく、東北の方のスナックに売られていったそうだった。 黄金町は、都心部と言う事もあって、それなりに洗練された女性がいたので、順子ちゃんのような素朴な田舎臭さが残った女性は、田舎のスナックの方が良いと判断されたそうだ。 そこで、メーオのママさんと、東北部のママさんお間で、順子ちゃんの売買が成立したらしかった・・・ どこに行こうが、彼女達の仕事内容は同じなのだが、田舎のスナックでの対応は、コンドーム無しでの Sex がデフォルトのようで、黄金町のタイ人女性たちは、たとえアルバイトでも、東北のほうに行かされるのを嫌がっていた。 「私たちはしょせん商品だからね。」 「借金を返すまでは、私たちが意見を言う余地はないの・・・」 メーオは、私の眼をじっと見ながらこう言った・・・ 今でも思うのだが、なぜこの時、メーオはじっと私の眼をのぞきこんだのだろう? 私の表情から、何を読み取ろうとしたのだろう? 当の私は、事のインパクトが大きすぎて、ただボー然と、立ちすくんでいただけだったのに・・・ |
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