-------- -- --:--
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。 新しい記事を書く事で広告が消せます。 |
2007-11-30 Fri 13:23
私は仕事がら、南北アメリカ、ヨーロッパ、中東、そしてアフリカまで足を運んだ事はあったが、アジアとは不思議と縁が無く、行ってもシンガポールだけだった。
プライベートでは、一度、前妻とインドネシアのバリには行ったことがあったが、リゾートで過ごしただけだったので、東南アジアの都市というのが、どんなものなのか想像もつかなかった。 ただ、メーオが住んでいるバンコクは、世界でも指折りの国際都市なので、バンコクに対する不安はなかった。 でも、そのような国際都市に住んでいながら、日本に自分の体一つで働きに出てきたメーオの家庭環境には正直不安があった・・・ 私がメーオに会いに行ったとたん、「金ずるだと思われやしないか?」とか、どうかしたら、「臓器売買の為に殺されるかも?」なんてことまで考えた(笑 まあ、臓器売買までは冗談だったが、メーオの家庭環境を見て、「メーオに失望しやしないか?」という不安は強く感じていた。 私はとりあえず、S姉さんとS姉さんの旦那さんには、メーオに会いにタイに行くことを伝えた。 S姉さんもS姉さんの旦那さんも、そのことを、まるでわがことのように喜んでくれた。 S姉さんは、タイ初上陸の私の為に、タイ人に好かれるマナーというものを、色々と教えてくれた。 私はその、S姉さんから教えてもらった事を、丁寧にメモにとった。 そして、S姉さんは、タイ語で、「あなたの娘さんと結婚させてください。」というセンテンスまで教えてくれた。 私とS姉さんの旦那さんは、それに対して大笑いしてしまったのだが、S姉さんは、「コレハ ダイジナコトネ!」と真剣な顔で私たちに言った。 私は、そのS姉さんの気持ちが本当にうれしかった・・・ S姉さんの旦那さんは、「タイでどのような展開になるかわかりませんが、とにかくメーオちゃんと真剣に、今後の事を話し合う事をお勧めしますよ。」と言ってくれた。 確かに、今回の私とメーオの別れ方は、どちらも何も決定的な事は、一言も言っていなかった。 2人が離れ離れになるという事を理由に、ただただ、どちらも傷つかない別れ方を選んだに過ぎなかったかもしれない。 なので、今回の渡タイの一番の目的は、「メーオときちんと話をする。」という事に心に決めた。 「たとえ、何が起こっても、それを受け入れよう!」と、新たに決意したのだった。 そして、とうとう私がタイに行く日がやってきた。 途中、予期せぬ仕事が舞い込んで、「旅行のスケジュールを最悪、変更しなければならないかも?」と思った時があったが、会社の後輩に助けら、なんとかスケジュール通り、タイに行くことができるようになった。 私は、チェックインを済ませ、メーオが通ったセキュリティーゲートを通り、メーオを見送った出国手続きのゲートへと向かう下りのエスカレーを降りながら、あの時の事をいろいろと思い出していた。 そしてなんの問題も無く、出国手続きをすませ、メーオへのお土産である、香水を免税店で購入し、飛行機への搭乗時間まで、静かにまった・・・ それから間もなくして、航空会社のアナウンスにより、飛行機への搭乗手続きが始まった。 私は、今回飛行機の中に持ち込む手荷物がなかったので、搭乗手続きがすべて終わるまで待っていた。 そして、搭乗手続きの列に並ぶ人を何気なく眺めていると、日本人男性とタイ人女性のカップルが仲良く手をつないで待っているのが目に入った。 私は、その光景を見ながら、「私もいつかは、メーオとあのように、2人でどうどうと日本からタイへ出国できるような日が来るのだろうか?」と考えた。 でも、私は、両ほほを軽く両手でたたき、すぐにその妄想を頭の中からかき消し、搭乗手続きの列に向かった・・・ それから、約30分ほどして、私が乗った飛行機は、無事に成田を飛び立った。 そして、私の視界からどんどん小さくなる成田を見ながら、 「メーオ、今から君に会いに行きます。」 「そして、今、私が考えていることを、恐れずに君にぶつけるよ。」 と、心の中でつぶやいた・・・ |
|
||
管理者だけに閲覧 | ||
|
| 黄金町の天使 |
|